ついにドイツから日本に帰国しました。まだ実感はそれほどありませんが、空港係員のやけに丁寧な対応に日本を感じました。
2020年4月1日現在、関西国際空港で行われている国際線に対する対応を私の経験をもとにご紹介します。
日本に飛行機到着後の流れと所要時間(関西国際空港)
ざっくりとした飛行機到着後の流れと実際に私がかかった所要時間です。()内の時間は飛行機の扉が開いてからの経過時間です
- 機内にて検疫官にこの後の流れの説明
- 機内にてサーモグラフィーで対応チェック(①②で10分経過しました)
- 優先度順に降機、書類配布(0:40で降機)
- 検査待ちをしながら、書類の確認(0:50)
- 体温測定(1:40)
- PCR検査用の検体採取(1:50)
- 今後の注意事項を説明の上、開放(2:00)
ここからは、上記の詳細です。
機内にて、検疫官から説明
飛行機が到着して、扉がオープンするとみなさん一斉に頭上の荷物入れから荷物を出しますが、乗務員の方から、検疫官からの説明があるので、しばらく席で待つように案内がありました。
(私の利用したKLMオランダ航空は日本への直行便で、現在ほぼ日本国籍者のみの利用ですが、日本語のできる方は乗務されていないようで、アナウンスは終始、オランダ語と英語でした。)
機内に5~6名の検疫官が乗ってこられました。検疫官は、マスク、目の周りを覆うプラスチックの防護するやつ、頭と体にも防護用の服装を着用されていました。
機内アナウンスを使用して、この後の流れを説明されました。
- 今から係員がサーモグラフィーを使用して、体温を測定します
- 体調の悪い方は手を挙げてお知らせください
- カメラでの撮影は不可
- 機内で待機いただく時間は約1時間を予定しています
- 乗客が多いため、降機後も時間がかかります
- 降りる順は、子供連れ・妊婦⇒トランジット⇒検査対象外地域からの入国者
- 前の方とは1.5m以上スペースを空けてください
- 機内の空調は、大気中も停止しないようになっています
最初に説明されたのは、上記の内容です。
機内にてサーモグラフィーで体温チェックと体調不良者がいないか確認
説明が終わり次第、ハンド型の持ち運びサーモグラフィーで体温チェックをされます。
機内の通路を歩きながら、乗客に熱の高い人がいないかと体調不良の方がいないか確認されます。もし体調の悪い人はこの時に挙手をして、知らせします。
説明とサーモグラフィーで体温チェックは合わせて10分ほど。
優先順に降機と書類の配布
サーモグラフィーでの体温チェックが終わると、最初に「小学生以下のお子さん連れ・妊婦さん」が前方の座席の方から順番に降りて行きました。(約30~40名)
この後、機内で「質問票」が配布されました。この質問票は日本に入国せずに、トランジットのみの利用の方も記入が必要とのことでした。
書類の記入が終わって少し経ったくらいで、「国際線のトランジットで空港を利用する人」の案内が始まりました。係員の方が書類を確認して、順番に降りていました。(数名)
このタイミングで、「健康カード」が配布されます。健康カードは入国される方へ検疫所からのお知らせです。
「PCR検査対象外の地域から入国する人」が案内されます。(約40名)
最後に、全員が降機することになりますが、前方の座席の方から間隔を空けて順番に降機します。
この時点で飛行機の扉が開いてから0:40が経過していました。私はビジネスクラスを利用していたので、すぐに降りることができました。ビジネスクラス利用者はこの時点ですでに数名しか残っていなかったので、すぐに全員が降りることができました。
座席が前方の方から順番に降機して、そのまま検査の列に並ぶことになるので、前方の席の方ほど、早く検査を受けることができます。
検査待ちの列に並びながら、書類の確認
飛行機を降りてからは、徒歩で検査待ちの列の場所まで移動します。普段ならモノレールを使用できるところです。新型コロナウイルスの対策として、モノレールは閉鎖されているため、徒歩移動です。
検査待ちの列は、ずらりと椅子が並べられているので、順番に椅子に座って待ちます。椅子は約1.5m間隔が空けて配置されていました。
待ち時間の間に、書類確認が2度行われました。記入漏れや該当者がいないか確認しつつ、この後の移動方法も口頭で確認されました。
この場所で、確認をされている係の方は、ゴム手袋とマスクのみ着用されていました。また書類確認の際の距離感が近かったです。
簡易な装備で、感染している可能性がある方と至近距離で接するのは、感染リスクが高いので、書類チェックをされる方が感染しないように、距離を空けて書類チェックをされた方がいいのでは?と思いました。
体温測定
検体を採取する直前になると健康相談室に案内されます。PCR検査は関空内にある健康相談室で実施されていました。
最初に、脇で測るタイプの体温計で体温を測定して、書類に記入してもらいます。
その後は、次の待合室で数分待ちました。この際に、8席ほどある待合室で、なぜか先に部屋に入った方の隣の席に座るように指示されました。(席の間隔は10cmほど)これまで待っている間に、1.5m以上間隔を空けてやってきたここで、なぜわざわざ他に席がいっぱい空いているのに、至近距離に???という反応をしてしまったら、その椅子を数cm横にずらされましたが、謎でした…。
体温を測定するまでで、1:40が経過していました。
PCR検査用の検体採取
PCR検査用の検体を採取されます。採取する方は、2名ずつの2組で担当されていました。検体を採取されている方は、きちんと服や、マスクなど対策をされていました。
部屋に入ると手前のスペースと奥のスペースに分かれていて、それぞれ実施されています。手荷物を全てベッドの上に置いて、ベッドに腰かけるように指示されます。
「インフルエンザの検査をされたことはありますか?それと同じで、鼻に3秒ほど入れるので、我慢してください」という案内と共に、検体を採取されて、終了です。
「今着用しているマスクは、この部屋で捨てていただいて、部屋の外で新しいマスクをもらってください。」と言われて、マスクを捨てました。
部屋を出ると少し人が待っていました。係員の方に手渡しでマスクをもらったので、その場で着用しました。
ここでもちょっと気になることが…。
マスクを渡された後に、別のスタッフの方に、「手の消毒されましたよね?」って聞かれて、まだですって言ったら消毒液をかけてくれたのですが、マスク手渡す前に、手の消毒をさせていただきたかったです。
今後について、説明
PCR検査の後は、通路で書類を渡されて、説明を聞いて終了です。説明されたのは下記の通りです。
- 入国した翌日から14日間は、公共交通機関を使用せずに、自宅やホテルなどで待機する
- 特別流行地域から帰国された方については、PCR検査(無料)を実施する
- 検査結果が判明するまでに、1~3日かかる
- 不要不急の外出はしない
- 食料品を購入するために、スーパーに行くのは良いが、友人と会ったり、飲食店に食事しにいくのはNG
- 要請に従わなかった場合には、検疫法第36条の罰則対象になることがある
- 質問票に記載された情報は、お住まいの管轄の保健所に提供する
- 今後何かがあった場合は、保健所のフォローアップを受けることになる
この後は、通常の帰国時と同じ流れです。入国を行い、手荷物を回収したら、そのまま特にチェックを受けることなく、外に出ることができました。
荷物を受け取って、外に出るまでに、ちょうど2時間かかりました!
私はビジネスクラスだったので、先に降りれる方を除いて、3番目に検査を受けることができました。
関西国際空港での検疫で気になった点
最初に検疫が始まった頃の様子をTwitterで見ていた時に比べると、スムーズに検査が行われていると思います。
飛行機の到着時間により、待ち時間が長くなることもありますが、基本的には、間隔を空けて、椅子に着席して待つことができたので、本当にありがたかったです。
ただし、気になった点もありました。
- 帰国者に接する係の人の距離感が近い
- マスクを配布する順番
- ゲートを出てからは自由
帰国者に接する係の人の距離感が近い
複数人の人が検疫の際に、携わっていました。装備は異なり、書類の確認をされている方は、ゴム手袋とマスクの着用のみでした。それ自体は、仕方ないと思いますが、みなさんとても丁寧に近くで、説明や確認をされていたので、1.5mと機内で案内されたのであれば、同じように距離感を保って、接した方がいいと感じました。
帰国者同士で感染してしまうのは、避けたいですが、正直仕方のない部分もありますし、それを覚悟の上で、帰国しています。ただし、検疫をされている方々に感染させてしまうことは避けたいです。
マスクを配布する順番
検体採取後に、マスクを配布された後に、手のアルコール消毒をしました。順番が逆だと思いました。間違えたのかもしれませんが、簡単なことなので、手の消毒後に、マスクを配布してもらえればと思いました。
ゲートを出てからは自由
検疫を通過してからは、通常の流れとほぼ変わりませんでした。1点だけ、免税の用紙とパスポートを渡す時に、直接手渡しを行わず、トレーにおいて、受け渡しを行いました。
その後の移動方法に関しては、特に制限を受けないため、人によっては、黙って公共交通機関を使用することも可能な状況です。
ただし説明の際に、罰則の対象になる可能性があると強めに伝えられました。
PCR検査の結果とその後の対応(追記)
特に関西国際空港では、案内をされていませんでしたが、帰国から2日後に待機場所の保健所から電話がかかってきました。
帰国後14日間は毎日電話をかけてくださって、体調の確認をしてくださるということでした。また「毎日検温するように空港で指示されていると思いますが、今日の体温は何度でしたか?」と聞かれました。
念の為、毎日検温していましたが、関西空港では検温の指示はありませんでした。
帰国後も電話でサポートをしてくださり、本当にありがたいです。
そして、その電話から2時間後に関西空港の検疫から電話がかかってきました。
PCR検査の結果は「陰性」!!
検体採取から約50時間で連絡がきました。その電話で伝えられたのは下記の通りです。
- PCR検査の結果
- PCR検査をした時点での結果なので、その後新型コロナウイルスが体内で増える可能性もあるので、14日間待機は継続する
- 待機先の保健所から電話がかかってきて、体調のフォローがある
保健所からの電話とは順番が前後しましたが、検疫と保健所で連携して対応されていました。想像していた以上にきちんと対応されている印象を受けました。
また、ひとまず陰性ということがわかってほっとしました。
まとめ
関西国際空港に特別流行地域から帰国した際に、受ける検査について実際の経験をもとにご紹介しました。
外務省のホームページにも自宅以外での待機の場合は、検査結果が出るまで帰れないと記載されていますし、羽田空港では、ホテルへの宿泊者や症状がある人は、検査結果が出るまで帰ることができないと聞いていましたが、関西空港では特に関係なく検査を受けた後は、すぐに帰ることができました。
関西空港でも羽田空港と同じ対応ができるようにしてくとという話が出ていますが、現状は外務省のホームページに記載されている内容とは異なりましたし、私以外にも検査結果が出るまで待機する必要があるのか、質問されている人もいました。
現在は、検査を終えて、無事にホテルにチェックインできました。今日から2週間待機を行います。検査結果は、電話を待っている状況です。(約50時間後に連絡がきました!)
最近はブログの更新も滞っていましたが、こもっている間にちょこちょこと記事を書こうと思います!