ドイツに来る前からいろんな人に言われていたのが「ドイツは家不足だから家探しが大変だよ!」でした。
私もドイツ・特にベルリンは家探しが難しくて、部屋が見つからなかったらどうしようと不安になる日もありましたが、なんとか今のところ家なき子にはならずにすんでいます。
ドイツで部屋を探す方法がいくつかあるので、その方法と部屋を探す時にどんな点を注意するかをご紹介します。
どんな部屋の借り方があるか
ドイツでは様々な部屋の借り方があります。ドイツで生活していく上でどんな部屋の借り方が自分に合っているか見てみてください。
学校の寮
大学の場合、学校が所有している寮に入れることがあります。ドイツの大学に来ている人は、学校から紹介してもらったり、学校の寮に入れることが多いです。
寮によって待遇は様々なので、大学生でも自分で部屋を借りている人もいます。
また数は少ないですが、大きな規模の語学学校では寮を所有している学校もあります。また語学学校から部屋を斡旋してもらえる場合もあります。どうしても部屋が見つからない場合は、寮のある語学学校を選んで、寮に滞在している間に部屋探しを行うという方法もあります。
ただし、語学学校の寮は料金が高いですし、そもそもの語学学校の学費自体が高いです。
安心をお金で買うなら、語学学校の寮がおすすめです!
ホームステイ
ドイツの家庭に滞在して、生活をすることになります。
語学学校や大学・留学エージェントを利用して、ホームステイをすることができます。メリットはドイツ語を話す家族と生活することになるので、ドイツの文化を知ることができます。また、ドイツ語を話す機会が増えるため語学力が伸びやすいです。
デメリットは意外と費用が高いということと、滞在先に当たりはずれがあるということです。
1人で部屋借りる
1人で部屋を借ります。他人に気を遣わずに生活できるのが最大のメリットです。
ただし、金額が高額になりやすいということ、1人部屋自体の物件数が少ないため、見つかりづらいというデメリットがあります。英語やドイツ語が堪能であったり、日本人が所有している部屋だと借りれることもあります。
私が部屋探しをしている時には、1人部屋はほとんど見かけませんでしたが、探せばあるということです。ベルリンで出会った人の中には夫婦で部屋を借りているという人もいたので、自分たちだけで部屋を借りることも可能です。
WG
WGはWohngemeinschaftの略称です。直訳は『住宅共同体』という意味。
要するにルームシェアやシェアハウスのことです。
WGは複数人で部屋・家で生活します。バスルーム・トイレ・キッチンが共同で、各自の個室があることが多いです。WGの広さによって、住人の人数は様々ですが、2~4人が多いです。大規模なWGでは8~10人というところもあります。中には個室がなくて、1部屋に2人というところもあります。
部屋不足で家賃が高いドイツでは、一般的な部屋の借り方です。
メリットは部屋が比較的見つかりやすいということ、家賃が安いということです。
デメリットは他人と共同生活をすることになるということです。相性がいい相手となら、快適ですが、場合によってはストレスになることもあります。
私もWGを利用しています!
部屋探しの方法
ドイツに留学・ワーホリに来る人の多くはWGで生活する人が多く、私もその1人です。WGの部屋を見つける方法をご紹介します。
MixB
ドイツの生活情報サイトです。日本語で運営されているので、英語やドイツ語ができない人でも利用可能です。ドイツ全域が対象です。定期的に掲示板に募集が掲載されるので、条件に合う部屋が掲載されたら、連絡をする形です。
日本語がわかる人もしくは、日本人が募集をかけているので、比較的安心です。初めてドイツに来る人はこちらのサイトで見つけるのがおすすめです。ただし金額は高く設定されていることが多いです。
私は1軒目も2軒目もMixBで見つけました。
MixBに掲載する人は日本人に貸したいと思って、掲載しているのでライバルが少なく部屋を借りれる確率が高いです。それでも部屋不足なので、私も何度か断られたので、こまめにチェックして、素早く丁寧に連絡する必要があります。
ドイツ掲示板
ドイツで生活している日本人のための掲示板です。地域に分けて検索することが可能です。MixBに比べると掲載されている件数は少ないですが、場合によってはドイツ掲示板のみに掲載される場合もあるので、チェックしておく方がいいです。
MixBと同じく条件に合う部屋が掲載されたら、すぐに連絡するようにしましょう。
WG-GESUCHT
ドイツのWGを検索するためのサイトです。2つの方法で利用することができます。英語もしくはドイツ語をある程度理解できる必要があります。
- 検索して見つけた部屋の持ち主に連絡して部屋を借りる
- 希望する部屋の条件を載せて貸してくれる人からの連絡を待つ
検索するだけでなく、どんな部屋を探しているか掲載して、貸してくれる人からの連絡を待つという方法があります。アプリもあって、アプリがとても便利です。
部屋を検索するより、希望条件を載せる方が確立が上がります。部屋を掲載するとすごい量の問い合わせが来るので、募集している人も直接連絡してくる人がいます。私は掲載したんですが、関係のない男性からの連絡が来たり、条件が合わなかったり、結局ここでは気になる物件はありませんでした。
Facebookのグループで探す
意外にも多くの物件が掲載されているのがFacebookです。物件数が多く、利用者が多いです。地域によって様々なグループがあるので、住みたい地域のFacebookグループを検索して、利用することができます。
ベルリンでは『Wohnug und WG Berlin』や『Berlin WG Zimmer Wohnug Room Flat Apartment for Rent』というグループが利用者が多いです。
物件の出入りは多いですが、多すぎるのと検索がしづらいです。こまめにFacebookをチェックしながら、気になる物件にコメントするようにしましょう。私の見ている時は3.WG-GESUCHTよりFacebookの方が掲載数が多かったです。
知人の紹介
なんといっても1番確実なのが、知人の紹介です。ドイツに知り合いがいないと使えませんが、ドイツの部屋探しで1番いいのがこの方法です。部屋を貸す人も募集をかけて知らない人に貸すより、知人の紹介で貸したいと思っています。
部屋探しをしている時期は出かける先々で、部屋を探しているというのを公言しておくことをおすすめします。私も部屋を探しているというのを言っていた時に2回ほど声をかけてもらいました!(条件が合わないので、入居には至りませんでしたが…。)
ドイツに住んでいる人も、知人の紹介で部屋を見つけています。
チェックしておくポイント
住民登録できるかどうか
短期で借りる部屋だと住民登録(Anmeldung)ができないことがあります。
ワーキングホリデーで滞在する場合、働くためには必ず住民登録が必要です。(違法ですが、住民登録していなくても働けるお店もあります。)
また市が運営する語学学校 Volkshochschule(フォルクスホッホシューレ)に通うのにも住民登録が必要です。どうしても部屋が見つからない場合は、仕方ないですが、できる限り住民登録できる部屋を探しましょう。
家賃の相場
都市によって金額は変動しますが、ベルリンは中心部で350~550€が相場です。中心部から離れていくと家賃が下がっていきます。物件の広さや条件によってはこれより高い金額のこともあります。
ベルリンは比較的安いと言われていましたが、近年は家賃が上昇傾向にあるので、他の都市とそれほど変わりません。地方都市だとこの金額より安く、ミュンヘンやシュツットガルト・フランクフルトなどの大都市だとベルリンより高いと思ってください。特にミュンヘンは高いです。
光熱費・共益費・デポジットの金額
光熱費は込みの場合と別途かかる場合があります。
光熱費込は Warmmiete 別途かかる場合は Kaltmiete と言います。珍しいケースですが、これ以外に共益費がかかることもあるので、注意が必要です。金額が安い場合は特に確認してください。ドイツは暖房代が高く、光熱費が高いので、含まれていない場合は、高額になることもあります。
部屋を借りる時にはデポジットがかかることが大半です。家賃の1~2ヶ月分がデポジットの相場です。これは問題なければ返却されます。
家具や設備
基本的にWGは家具付きのことが多いです。他の設備もある程度整っています。ただし部屋によっては、「ベッドがないので、自分で購入してください」というものもあります。
追加で購入する必要のあるもので、負担する費用が異なります。また、エレベーターがあるかどうかも注意が必要です。ドイツは古い建物が多く、エレベーターのない物件が多いです。私が借りている部屋も2/3がエレベーターなしです。今住んでいる部屋は日本の4階にあたる部屋ですが、もちろんエレベーターはありません。日常生活では体力がある方なので、何の問題もないんですが、スーツケースとか大きい荷物を運びこむときだけは勘弁して欲しいと思いました。特に体力に自信がなくて、上階でエレベーターなしはきついと思う人は探す時に気をつけてください。
バスタブがあるかどうか
日本人にとって重要なのがバスタブがあるかどうかです。普段からシャワーしか浴びないからバスタブはなくて大丈夫っていう人もいるかもしれませんが、温泉やお風呂文化のある日本人にとってバスタブは重要です。
優先順位は低めですが、できればバスタブのある物件を見つけたいところです。意外とドイツの物件を見ているとバスタブのあるところも少なくありません。ただし、家主さんがケチでお風呂にお湯を溜めさせてくれないなんていう場合もあります。
ちなみに私は今3件部屋を借りていますが、なんと3件ともバスタブつきです。毎日ゆったりお風呂に入るわけにはいきませんが、たまにお湯を溜めてのんびり過ごす時間は最高ですし、疲れもとれます!できればバスタブがある物件を見つけたいところです。
部屋を見つけるポイント
こまめにチェックして素早い対応
ドイツは移民も多く、中心部は特に物件が足りていません。募集をかけた場合たくさんのメールが来ます。こまめにいろいろなサイトを見て、いい物件があればすぐに連絡しましょう。
メールやメッセージのテンプレートを作成しておく
メールやメッセージはテンプレートを作っておいて、相手に合わせて修正するようにしましょう。テンプレートを作成しておくことで、より早く連絡を送ることができます。また、たくさんのメールを送ることになるので、手間も減ります。
テンプレートには、下記の内容を書いていました。日本語と英語で用意していました。
- 名前
- 自己紹介(年齢・性別・職業・趣味)
- ドイツで何をしているか(何をするか)
- (いつからいつまで借りたいか)
できる限りすぐに内覧に行く
部屋探しをするときは日本から探している場合を除いて、内覧をするようにしてください。部屋を貸してくれる人や同居人と会うことができるので、雰囲気がわかります。また、相手にも安心感を与えます。人気の物件だと複数人が内覧に来ることもあります。早めに内覧に行って、貸主にいい印象を与えることが重要です。
もちろん遅刻厳禁ですが、早く行き過ぎないように気をつけましょう!
友人で内覧をせずに、日本から部屋を借りたら、その部屋が最悪で2日で退去したが、手数料やキャンセル費用がかさんだという人もいたので、もし日本から借りる場合はSkypeなどで部屋を見せてもらったり、同居する人と話をさせてもらった方がいいです。
私の住宅探し
実際どんな感じで部屋を探して、生活しているかをご紹介します。
まず日本からMixBで部屋探しをしていました。渡航する約2ヶ月前から掲示板をこまめにチェックして、問い合わせしていました。何件か問い合わせた中で、部屋を貸してもらえると決まったのが、渡航1ヶ月半前です。
もし部屋が決まらなければ、最初は語学学校の寮に入って、その間に現地で部屋探しをしようと思っていました。
部屋を借りれるのが決まったのはよかったんですが、部屋が借りれるのが渡航してから1週間後で、その間の1週間はホステルに滞在して生活しようと思っていました。しかしながら、幸運なことに友人から「出張で部屋を空けているので、使ってもいいよ」と連絡してくれたので、最初の1週間は友人の部屋に滞在させてもらいました!
本当にありがたかったです。荷物も多いし、語学学校にすぐ通い始めたので、ホステルだと環境的にしんどかったと思います。
今の部屋は1月下旬までの短期・住民登録不可・日本人との2人WGです。
ということで、すぐに部屋探しを再開して、様々なサイトを見て、問い合わせをして12月末に次の部屋が決まりました。
次の部屋は4月下旬までの短期・住民登録可・ドイツ人との2人WGです。
今のところ語学学校は私立に通ってますし、働く予定がないのですが、運転免許をドイツの免許に切り替えたかったので、住民登録が必要でした。
ドイツは国際運転免許証の対象外です。その代わりに、日本の免許証+国際運転免許証もしくは日本の免許証+翻訳のいずれかで渡航から半年間運転することができます。長期滞在する場合は、ドイツの運転免許に切り替える必要があるのですが、住民登録が必要です。
半年後も運転をしたいので、運転免許証を切り替えたいと考えていました。なので、次の部屋がたまたま住民登録できるということで、助かりました!
ちなみに次の部屋は拠点を変えて、ハンブルクかケルンで探せたらいいなと思っています!
まとめ
ドイツの家探しは聞いてはいましたが、やはり難しいです。長期的に住める家を探すとなるとなおさらです。
短期で住民登録が不要な場合、比較的物件は見つかりやすいです。私は途中で都市を移動しようと思っているので、短期でもいいかなと思って部屋探しをしていたので、見つかりましたが、長期で探している人はもっと難易度が上がります。
私も部屋が見つかるまでは、不安で仕方なかったです。きっとドイツで暮らしている人で同じ気持ちの人は他にもいると思います。頑張って探し続けるしか方法はないので、頑張りましょう!かく言う私も5月~の部屋をまた探す日が来るので、頑張ります!!